時計台記念病院


tel:011-251-1221
060-0031 札幌市中央区北一条東1丁目

部門紹介
 

ご挨拶・診療内容

 当科は、成熟期から更年期・老年期までのすべての女性の疾患を、豊富な臨床経験を持つ専門医が診療にあたります。子宮がん、卵巣がんなどの悪性腫瘍、子宮筋腫、子宮内膜症などの良性疾患、加齢とともに骨盤底組織が弱くなることによって子宮や膀胱が腟から脱出してくる骨盤臓器脱などを、患者さんそれぞれの症状に沿って手術療法や薬物療法を選択し治療させていただきます。また、妊娠希望の方にも生殖医療のエキスパートが診療にあたります。男女7名の産婦人科専門医からなる私たち女性診療科チームに安心しておまかせください。


当外来の特徴

● 婦人科良性疾患 内容を読む▽
 
子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣良性腫瘍:エコー、MRIなど画像検査で診断し、手術や薬物療法を行なっています。手術は主に腹腔鏡手術、ロボット支援手術で行いますので、術後の痛みも少なく、臍以外に腹部に5mm〜1cmの小さな傷が3ヶ所のみで傷跡もあまり気になりません。
無月経・月経不順:原因がホルモン異常なのか、子宮や腟が欠損しているなど器質的に異常があるのかを精査します。子宮・腟欠損を認めるロキタンスキー症候群や性腺異形成などでは手術療法を行うことがあります。ロキタンスキー症候群では腹腔鏡で造腟術を行います。
ターナー症候群:ターナー症候群や年齢とともに小児科から婦人科に移り、定期検査やホルモン治療などを行う移行医療にも対応します。
更年期障害:平均的な閉経年齢は50歳前後ですが、閉経前後の約10年間は女性ホルモンの一つエストロゲンの分泌が低下してくるため、ほてり、発汗、急な寒気、頭痛、疲れやすい、イライラ、不眠など様々な症状が出てきます。不足したホルモンの補充療法や漢方治療などを行います。単なる更年期障害を治療するだけでなく、骨粗鬆症やフレイルの検査を行い、健康寿命の延伸を目指します。
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● 悪性腫瘍  内容を読む▽
 
 当院女性診療科では早期婦人科がんの症例には積極的に腹腔鏡やロボット補助の低侵襲手術でQOLの低下を防ぐ治療を行い、外来で厳重に経過観察を行っております。2021年4月より導入されたロボット補助手術は良性あるいは悪性腫瘍症例150例ほど経験し、極めて良好な治療成績と合併症の少なさであります。

癌検診

頸癌検診:癌検診としての積極的な細胞診・HPV併用検診の実施ならびにコルポ診による精密検診などが中心的取り組みであります。あくまで子宮を温存する試みを推進し、「やむを得ずの子宮頸部円錐切除すら必要がないように」という心構えで検診を行っています。子宮頸部異常の症例には液体窒素による子宮頸部上皮異常に対する冷凍療法を開始し、7割以上の症例で細胞診異常またはHPV陽性が陰性化しており、2022年12月現在ほぼ150例到達しました。
内膜癌・卵巣癌検診:超音波、内膜細胞診、内膜組織診での診断を行っており、できるだけ疼痛の少ない診断・治療を行っています。要すればCT・MRIの追加も行っており、PET/CTも適応があれば随時行っております。

チーム医療

 入院あるいは外来での化学療法としてTaxol/CBDCA療法、Bevacizumab投与、PARP阻害剤服用など、遺伝子検査としてBRCA、HRD、MSI-H検査など、また家族性腫瘍の疑いがある症例にも対応すべくカンファランスを積極的に行っております。 緩和ケアチームを立ち上げ将来の外来・病棟設立を目指し日々研鑽を積み重ねています。
※ 時計台記念病院 健診センターからのお知らせ
2023年4月よりは婦人科検診のオプション検査にHPV検査が加わりました。超音波検査や内膜細胞診などにより健診の充実を図っております

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● 生殖医療 内容を読む▽
 
不妊・不育・ホルモン関連に不安の方へ:
  • 当院では学会認定の生殖医療専門医、不育症認定医、臨床遺伝専門医、認定胚培養士が対応し、一般不妊治療、体外受精のほか手術治療も可能です
  • 専門的な説明をご希望の方には専門医が別途時間をとってご説明しますので、お申し出ください
  • 医学情報は日本生殖医学会のホームページの「一般の皆様へ」をご参照下さい!
  • 不妊症とは
      ⇒1年以上通常にセックスをしていても妊娠しない方です
  • 不育症とは
     ⇒2回以上流産や死産を経験している方です
  • 女性のホルモン関連異常とは
     ● 月経不順のある方、無月経の方、不正出血のある方には
     ⇒脳の視床下部や下垂体や卵巣の働きが不調の場合があります
     ● 毛深くて、ニキビの多い方
     ⇒多嚢胞性卵巣症候群とか、男性ホルモンが高い可場合があります
  • 不妊原因には
    • 性交障害
      ⇒ペニスの挿入障害があっても、人工授精などで対応は可能です
    • 排卵がうまく行ってない場合月経不順や無月経になります
    • 卵管の通りが悪いとき(子宮卵管像影検査で診断)
      ⇒クラミジア感染が原因の場合
      ⇒子宮内膜症が原因の場合
    • 子宮の入り口部分の頚管に問題がある場合(頚管粘液不足している場合)
    • 子宮の中に子宮筋腫があれば受精卵の着床を邪魔します(超音波、子宮鏡、MRIで検査)
    • 子宮内膜に慢性子宮内膜炎などがある場合
    • 精子関連の検査は、精液検査や性交後検査(フーナーテスト)
    不妊治療には
    • 排卵がうまくいかないときは
      ⇒排卵誘発剤の飲み薬か注射で治療(クロミフェン、アロマターゼ阻害剤、HMG、FSH)
      ⇒乳汁分泌ホルモンのプロラクチンが高いときは、飲み薬(カベルゴリン)で治療
      ⇒多嚢胞性卵巣症候群のときは、各種排卵誘発剤・注射薬、あるいは手術のついであれば卵巣に小さい穴をたくさんあけます(多孔術といいます)
    • 黄体機能不全(高温相の期間が短い場合、黄体ホルモン値が低い場合)
      ⇒排卵があっても排卵誘発剤の使用、黄体ホルモン剤の使用、hCG注射の使用
    • 卵管がつまっているとき
      ⇒腹腔鏡手術により卵管の通過性を回復します
      ⇒あるいは体外受精・胚移植をします
    • 子宮筋腫があるとき
      ⇒子宮内腔であれば子宮鏡手術をします
      ⇒あるいは腹腔鏡手術をします
    • 精子が少ないとき
      ⇒軽症のときは人工授精をします
      ⇒重症のときは顕微授精を用いた体外受精をします
    • 体外受精で受精障害がみとめられたとき
      ⇒顕微授精
    • 受精卵の染色体異常が疑われるとき
      ⇒着床前診断(現在は関連病院と協調対応)
    • 着床障害が疑われるとき
      ⇒慢性子宮内膜炎検査、子宮内の常在菌の異常を調べる子宮内フローラ検査
    • その他や詳細は外来でご説明いたします
    流産・死産を繰り返す「不育症の方」には:
  • 当院では日本不育症学会認定医を中心に対応しております
  • 日本不育症学会のホームページをご参照下さい
      
    ※あるいは不育症研究班ホームページ
      
    • 不育症の方は
      ⇒2回以上の流死産をくりかえしている方が5%程度で、系統的原因検索を行っています
    • 不育症の4大原因は、
      1. 抗リン脂質抗体が陽性の場合や、血栓素因があり胎盤の血管が詰まる場合
      2. 生まれつき子宮の中に子宮中隔という出っぱりがある場合
      3. 夫婦のどちらかの染色体に均衡型相互転座などがある場合
      4. 両親に関係なく胎児の染色体異常がおこる場合
       *札幌市民、北海道民の方は自治体補助により無料で受けられる検査・治療項目があります
    • 抗リン脂質抗体とは、細胞膜を構成しているリン脂質に対する自己抗体で、それができると不育症になる場合があります
      ⇒各種抗リン脂質抗体が陽性であれば、低用量アスピリンやヘパリン注射で対応
    • 子宮中隔があれば、当院では子宮鏡下手術で切除します
    • 夫婦にどちらかに均衡型相互転座が認められた時には、関連病院と連携して着床前診断で対応します
    • その他の免疫関連の異常があるとき
      ⇒NK細胞活性が高いときはイントラリポスの点滴をします
      ⇒Th1/Th2が高いときは、ビタミンDの大量療法や免疫抑制剤のタクロリムスを投与する場合があります
      参照には、図の方もご覧ください
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    ● 女性骨盤底センター 内容を読む▽
     
     膀胱や子宮、腸管が腟壁を通して飛び出してくる骨盤臓器脱は、頻尿や逆に尿が出にくいなどの症状を伴い、主に閉経後女性のQOLを損なう疾患です。2007年当科開設とともに、道内で最も早く骨盤臓器脱に対する新しい手術に取り組んできました。現在までに、約3000例の手術を行ってきましたが、2007年から10年間は加齢とともに骨盤底を支える筋肉や弱くなった支持組織を修復するために、腟からメッシュを挿入するTVM手術を多く行ってきました。2012年頃からまだ全国でもあまり行っていなかった腹腔鏡下仙骨腟固定術(LSC)を開始、腹腔鏡下に骨盤底を修復し良好な成績を収めるこの術式がメインとなり、最近ではロボット支援手術(RSC)を行っています。
     当センターは骨盤臓器脱のすべての手術が可能であり、患者さん毎に最適な術式を選ぶことができます。また尿失禁や便失禁に対する手術や治療にも対応しています。
     また手術だけでなく、骨盤底筋体操の指導、予防のための生活習慣の指導などを、専門の看護師、理学療法士などチームで取り組み、患者さんのより良い生活をサポートしています。
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    担当医師のご紹介

    藤井 美穂(院長) 寒河江 悟 齊藤 学
    遠藤 俊明 佐藤 奈菜香 松田 琢磨
    清水 亜由美    


    女性診療科外来 担当医師表


    不育症・着床不全生殖遺伝外来 担当医師表



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