癌は早期発見されれば内視鏡治療で根治が可能ですが、早期癌は症状に乏しいため内視鏡検査を受ける必要があります。また、内視鏡検査を受けたとしても、早期癌は小さくて分かりづらいため見落とされる危険もあります。当科では
内視鏡学会指導医・専門医が検査を担当することに加え、病変発見をサポートする人工知能(AI)を搭載した最新機器を導入しています。
↑人工知能(AI)が病変の発見をサポートします(水色カーソル)
また、光デジタル技術であるNarrow Band Imaging(NBI)とズーム機能を組み合わせたNBI拡大観察により精密な診断が可能となり、病変の広がりを数ミリ単位で診断したり、病変の組織型を類推したりすることができます。
通常の観察法
通常の観察法ではいずれも同じような発赤病変に見えます。
NBI拡大観察法
NBI拡大観察をすると@が癌、Aは癌ではないことが分かりました。
NBI拡大観察は非常に有用ですが、使いこなすには相応の知識と技術が必要です。
当科にはNBI拡大観察に熟練した医師が在籍しています。
▼当科在籍医師は内視鏡に関する本を複数執筆しております。
早期発見された癌は内視鏡的粘膜下層剥離術(Endoscopic submucosal dissection:ESD)にて切除します。ESDは内視鏡から電気メスを出して病変を切除する手技で高度な技術が必要です。早期とはいえ癌である以上は1回で確実に取り除かなければ再発の危険性もありますので、任意の範囲を切除できるESDをお勧めします。
電気メスで病変を切除します。繊細な内視鏡コントロール技術が必要です。
大きな病変も一括で切除することができました。
▼内視鏡治療に関する医師向けサイトにも登場しております。
進行癌と診断した場合には、CTやエコーなどの検査を行い病期(進行度)診断します。外科とも連携のうえ、適切な治療法をご提案させていただきます。
3. 疾患に応じてガイドラインに沿った適切な医療を提案します
癌以外にも、逆流性食道炎、胃潰瘍、機能性胃腸症、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)、胆石症など様々な疾患に対応可能です。
現在、各疾患にはそれぞれガイドライン(日本または世界で用いられている診療の指針)があります。原則としてガイドラインに従って診療を行います。
また、当科は札幌医科大学消化器内科学講座と連携しており、肝臓専門外来、胆膵専門外来も開設しています。幅広い消化器疾患に対応することが可能です。
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