当診療科では、赤ちゃんからお年寄りまで幅広い方々を対象に、唇顎口蓋裂などの先天異常、皮膚の良性・悪性腫瘍及びその再建、傷跡の修正あるいはシミやアザの治療など形成外科の全ての分野の診療に取り組んでいます。
当診療科の特色としては、急性期から慢性期まであらゆる状態の創傷の治療に力を注いでいることです。救急医療に関わる急性期の創傷、すなわち顔面や手足の切創・擦過創、挫裂創、熱傷など皮膚の外傷一般をはじめとし、顔面骨骨折および顔面軟部組織損傷まで幅広い範囲の創傷に対しては、傷跡を美しく、目立たなく仕上げるように治療を行っています。
さらに当診療科の特色として、一般に難治といわれる慢性創傷、すなわち褥瘡や閉塞性動脈疾患あるいは糖尿病に起因する下肢の難治性潰瘍の診断と治療を循環器内科とのチームプレイの元で行っていることです。
今後とも、良質な医療の提供に努め、地域医療において「かけがえのない」病院として存在する事を念頭に、日常診療に取り組んでまいります。
▼ 治療について
外 傷
急性期では、子供のすり傷、切り傷から、高度の挫裂創や外傷性皮膚欠損、熱傷、顔面骨骨折と幅広く外傷の処置、治療をいたします。
褥 瘡
褥瘡には手術による治療法のほか、保存的治療として深い褥瘡に対する陰圧閉鎖療法や、坐骨部褥瘡に対するアルコール硬化療法など、患者さんの状態にあった治療法を選択いたします。感染を生じ悪化している状態では、デブリードマン(壊死組織の除去)を行い、感染のコントロールされた肉芽の安定した創面にしてお戻りいただくことが可能です。
足趾の壊疽
足趾の糖尿病性潰瘍や閉塞性動脈硬化症の壊疽などには、皮膚灌流圧の測定器を導入することで、下肢末梢の皮膚の血流評価が可能となりました。これを用いることによって、局所の創処置で治癒可能なのか、血流の改善を必要とする状態なのか、客観的に診断できるようになりました。
当院循環器内科の協力で血行再建をおこない、治癒の確実な切断部位を判断して、可能な限り下肢を温存する治療をめざします。血行再建から局所の創傷治療へと、植皮術や皮弁術など幅広い形成外科の技術を用い治療にあたります。
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